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人事、人材紹介コンサルタントの方向けに、労働市場・採用市場を取り巻く制度や事例、イベント情報等の発信をしていこうと思います。

【人材コンサル、転職希望者向け】推薦企業/応募企業を知るための、有価証券報告書『ナナメヨミ』のすすめ。

金澤です。人材紹介会社ジェイエイシーリクルートメントでプリンシパルコンサルタントをしています。

 

先日、社内で若手メンバー何人に聞いたところ、意外と有価証券報告書を読んでいない、読むことに苦手意識がある人が多いことが分かりました。

確かに、少なくとも数十ページ、多い企業であれば300ページ以上に及ぶこともあるので、まあ読むことが億劫になるのはよくわかります。

 

なので、ここで当社の有価証券報告書を用いて、超簡単なナナメヨミ法をご紹介させていただきます。

大事なのは、文字を読まないこと。【表】だけ、読むこと。

 

それだけでも、以下のことが分かります。

 

その会社の

■売上/利益の変遷

■その会社の大まかな歴史

■平均年齢/平均在職年数/平均給与

■各事業部/支店/グループ会社の売上高/昨年対比/従業員数

■提出企業の事業部の数/各事業部の従業員数と売上高

■偉い人(取締役)の経歴/序列/報酬金額

 

それでは、当社の昨年度(2017年度)有価証券報告書を参考に見ていきましょう。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/2124/yuho_pdf/S100CLN8/00.pdf

有価証券報告書 - 転職・人材紹介のJAC Recruitment

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表紙

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目次…ずらっと並んでますが飛ばしてください。

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まず最初に出てくる表が≪第1 【企業の概況】≫。ここでは連結での売上/利益と、提出企業単体の売上/利益が記載されています。

 

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 大事なのは上二つの項目、【売上高】と【経常利益】が左から右にかけて大きくなっていれば、おおまかですが、その会社が成長していることがわかります。

当社、結構頑張ってます。5年で売上高約2.5倍です。

 

あと、【会社の大まかな歴史】もわかります。

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当社、昔は人材派遣業もやってました。

 

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一般的に、この沿革部分の事項が多ければ多いほど、成長している/チャレンジをしている会社と言えると思います。

 

続いて、【平均年齢/平均在職年数/平均給与】です。これ、載っていることを知らない人が意外と多くて、でもその会社の大枠を知る上ではすごく重要です。

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手前味噌ですが、業界平均と比べても当社は高いほうだと思います。人材サービス業界は低年収と思われがちなので、僕としてもこのあたりの偏見は変えていきたいと思います。

 

次は、【各支店/子会社の人数】です。これも表で書かれています。

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↑各支店別の売上高、昨年対比もしっかり。

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事業別でも記載されています。その会社のどの部門が伸びているか伸び悩んでいるか、一目瞭然ですね。当社の場合は…やめておきましょう。

 

あと、【偉い人(取締役)の経歴/序列/報酬金額】です。

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結構細かく載ってます。また、一般的には上から偉い人の順番で書かれています。

最後に、お金の話。

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【報酬等の総額】÷【対象となる役員の員数】=一人当たりの平均報酬額です。

あくまで平均です、管掌範囲や役職によって傾斜はあると思います。

大事なのは、この平均が高ければ転職する際の給与の天井の高さが推し量れますし、さきほど御覧頂いた従業員の平均給与が業界水準より低くて、ここが高ければ、それは偉い人ばっかり得している会社、ということになります。

あと、有価証券報告書では、連結報酬等の総額が1億円以上である人はそれを公表しなければなりません。当社は、社長の松園さんが該当しているので記載されています。すごい!羨ましい!

※人材サービス業で1億円以上の役員報酬をもらっている会社、実は非常に少ないです。 僕の知っている限り、当社ともう1社(業界最大手)しかないです。単純にすごいことだと思います。

 

以上です。

なんとなく、その会社を取り巻く数字が見えたと思いますし、少しは興味が持てたのではないでしょうか?

なお、今回は各表が有価証券報告書の何ページに記載されているか細かくは書きませんでした。気になる方は、以下リンクから是非確かめてみてください。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/2124/yuho_pdf/S100CLN8/00.pdf

また、今回はほぼほぼ有価証券報告書に掲載されている順番にご紹介しました。どの企業もだいたいこの順番で記載されていますので、ご自身の応募企業/担当企業も是非ご覧になってみてください。

そして余談ですが、当社に興味を持って下さったり、何かしらご相談/ご意見下さる方、是非LinkedInやFacebookからご連絡くださいませ。

【LinkedIn】

https://www.linkedin.com/in/%E9%9B%84%E5%A4%AA-%E9%87%91%E6%BE%A4-76380594/

Facebook

www.facebook.com

あと、こんなブログも書いてます。

rakugaki1982.hatenablog.com

 

ご意見ご感想、お気軽にご連絡くださいー。

 

※追伸:僕はJACに深い感謝と愛を持っておりますし、当社はもっと社会的に認知されていいと思い、あえて当社を題材にさせて頂きました。万が一、本ブログに気分を害された当社社員/OBOGの方がいらっしゃいましたら、ご連絡くださいませ。

 

【201710月現在 雇用関連助成金一覧】

働き方改革や雇用創出が叫ばれる昨今、厚労省も様々なジャンルの助成金を用意しているようです。自分の勉強がてら見てみると、その種類と適用範囲に結構驚かされたので、是非皆様にもご共有させていただきます。

 

【事業主の方のための雇用関係助成金 一覧】

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/

 

上記URL御覧の通り非常に多岐にわたるので、以下に私が勝手に抜粋した、活用可能性が高そうな助成金を列挙します。

 

特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)

高年齢者や障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して助成。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000171364.pdf

※父子家庭、母子家庭の方などにも適用されており、比較的対象の範囲が広いのが個人的に驚きました。

 

また、身体障がい者手帳の等級一覧も以下にご紹介します。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000172197.pdf

目に見える障がいはもちろんですが、内臓疾患等の目に見えない、フルタイムで

働ける方も実は障がい者手帳が持てたりします(私も1名ご支援させていただきました)。

 

 

■労働移動支援助成金(早期雇入れ支援コース)

再就職援助計画などの対象者を離職後3か月以内に期間の定めのない労働者として雇い入れ、継続して雇用することが確実である事業主に対して助成。

 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082805.html

・30万円~最大160万円(各種条件を全て満たした場合)

 

■労働移動支援助成金中途採用拡大コース)

中途採用者の雇用管理制度を整備し、中途採用の拡大(中途採用率を向上させること、

又は、45歳以上の方を初めて中途採用すること)を図り、生産性を向上させた場合に助成。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160737.html

中途採用率を向上させた場合     1事業所あたり50万円

・45歳以上の方を初めて採用した場合  1事業所あたり60万円

 

 

■生涯現役起業支援助成金

中高年齢者( 40 歳以上)の方が、起業によって自らの就業機会の創出を図るとともに、

事業運営のために必要となる従業員(中高年齢者等)の雇入れを行う際に要した、

雇用創出措置(募集・採用や教育訓練の実施)にかかる費用の一部を助成。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000115906.html

・起業者が高年齢者(60歳以上)の場合  200万円

・起業者が上記以外の者(40歳~59歳)の者の場合  150万円

 

 

■仕事と家庭の両立支援に関する助成金一覧

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000169893.pdf

・男性の育児休暇取得実績(連続14日以上、中小企業は連続5日以上)で最大72万円、

・女性の積極採用や管理職昇進実績で最大60万円、など。

 

 

 意外と種類も適用範囲も多岐にわたっているので、是非一度自社の状況と照らし合わせてみてみるといいかもしれません。

 

※私自身は助成金申請未経験ですが一応厚労省のHPを基に本記事作成しております。万が一誤りや不備ございましたらお手数ですが速やかにご教示ください。

お仕事ブログ、はじめました。


いつもお世話になっております、ジェイエイシーリクルートメントの金澤です。

本ブログは、いつもお世話になっている企業人事の皆様や、同僚・同業の皆様に向けて作成させて頂いております。

 

ご存知の通り私は人材紹介コンサルタントとして企業様に優秀な人材を、就職希望者には最適な職場を提案することで、一定の雇用創出に貢献してきたつもりでございます。

2006年から社会人をスタートしそのほとんどのキャリアを人材紹介業で過ごしていますので、延べ人数でいうと結構な数の方をご支援できたのかなぁと思っております。

 

しかし近年、人事の方にふりかかる業務が非常に増えてきていることを、日々のやり取りを通して痛切に感じております。

労働人口減少に伴う採用難の長期化はもちろんのこと、働き方改革に伴う労働時間削減や生産性向上に向けた業務改善、LGBT等多様性理解に向けた各種研修、福利厚生の充実への企画、HRtechの進化による新たなツールへのキャッチアップ。

Facebookからも、(仕事柄かもしれませんが)やれ新規募集はじめます、やれオフィス拡張しました、やれこんな人事制度はじめてみました、やれこのツール使ってみましたと、色んな企業様が日々人事関連のポストをしているのを見ると、人事って守備範囲の広い仕事だなぁと素直に頭が下がります。

そうした守備範囲の広い人事の方々に対して、採用以外でももっと貢献したいという思いから、まずは自分にできる情報発信を試みようとこのブログを立ち上げました。

 

説明欄にもありますが、このブログでは極力雇用や働き方改革関連の制度面や他社様の事例共有等、仲介業だから持っている情報や開示できる情報を発信していこうと思います。また、僭越ながら弊社JACでの取り組みなんかもご共有できればと思っております。

 

人材情報や求人情報等、人材紹介に直接的に関わる情報発信は【しない】予定です。その辺については是非直接お問い合わせくださいませ。

いつまで続くか、御覧頂けるだけのクオリティを担保できるか不安ではありますが、まずはスタートということで。

 

少しでも皆様の仕事のお役に立てば、幸いです。